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山に落ちてたマタタビジャム?ではなく、これは目撃情報から5分以内にベアドッグとともに追跡を開始し、1㎞弱進んだ山の斜面で発見されたマタタビ糞。まだ生温かかったが、ちょっとだけ舐めてみようかと頭をよぎるほどみずみずしく美味しそうな感じ。
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これが上述した黒フンの前段階で、されたばかりのフキ食の糞。このグリーンの表面は空気に触れることで比較的速いスピードで黒色化するが、黒フンをほぐして中を観察することで、外見は同じ黒フンでも新旧をある程度推測することができる。 |
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古い糞で養分がかなり抜けているが、草本の繊維の代わりにシカの毛と小さな骨のかけらがびっしり入っている。シカの骨を噛み砕いて多く食べたヒグマの糞は固めで白っぽいが、骨の消化吸収率は比較的いい。これにひづめが混ざる場合もある。 |
されたばかりのフキ食の糞と似ているが、消化されずに残っている繊維などでだいたいヒグマが何を食べたかを推測する。単一の種であればそれなりの群生地で食べたことになるし、多種多様な草本が混じっている場合には、平均的な山の斜面などをブラブラと食べ歩きをおこなったと考えるとつじつまが合う。 |
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秋・ヤマブドウ糞。
デントコーンの被害に対して合理的な対策をとっていない地域周辺では、ヒグマの多くがヤマブドウよりデントコーンに依存した暮らしになるため、この糞の存在率が下がる。逆に、この糞の存在率を調査することで、被害防止対策の合理性を量ることもできる。 |
夏。同時にいろいろを食べ合わせた糞で、この現場では食べたものすべてを特定できなかったが、赤い小さな実と枝と葉が同じように入っているので、恐らく、何かの草の実を大雑把に食べたのではないか? |
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8月・デントコーン糞。
現在の北海道ではありがちな糞。 |
秋の縦走と呼んでいる大規模な食べ歩きに大型オス成獣が落とした糞。10種類近い木の実が一度に落とされていた。モザイク状のカラフルな糞で、このオス成獣がこの時期にどのような暮らしを送っているかを物語る。 |
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ドングリ(ミズナラ・コナラ)
知床に行くと、このドングリ糞は比較的よく見られるが、北大雪の私のエリアでは、ここ10年、ドングリ糞を探すのはとても難しい状況になっている。ヒグマの食性には、同じ北海道でも地域差がかなりあるということだろう。 |
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見つけた糞がよほど新しければ下写真のようにオシッコ(尿)のほうも鮮明にわかるが、
特に夏期は蒸発が速く
クマの調査をしていても液体のクマ尿を私が見つけることは少ない。
ベアドッグは嗅覚で確実に見つけてくれるが。
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