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ベアドッグ(Beardog)














 2010年に丸瀬布におけるヒグマ対策で導入されたベアドッグですが、現在の羆塾の活動を支える存在でもあり、またベアドッグが羆塾の最大の持ち味のひとつともなっています。


ベアドッグとは?
 ベアドッグというのはFCIやJKCのいわゆる犬種ではなく、クマ対策に特化し育成・訓練された犬を現在ではいいます。欧米では古来より狩猟に犬を用いるのは普通ですが、その訓練精度を最大限に高めた犬がベアドッグ。単にクマ対策に犬を用いるということではなく、警察犬・軍用犬なみの訓練を入れられつつ、ヒトに対してもきっちり親和性を持たせた犬です。
 ベアドッグの発祥は北米のヒグマ研究者キャリーハントにあり、そこの方法はそのまま長野県のNPOピッキオに輸入されていますが、この取り組み自体が世界でまだ創生期のため、最適な犬種・訓練と躾・追い払いのメソッドなどなど、固定された完成形というより進化過程にあると表現していいでしょう。可能性も未知数ですが、最も合理的なヒグマ対策の要として期待される方法論であることは間違いありません。


羆塾のベアドッグ
 ベアドッグは警察犬・災害救助犬・軍用犬など同様、いわゆる使役犬・作業犬の位置づけですが、私(岩井)の場合は暮らしを共にする家庭犬でもあり、あくまで相棒・パートナーという意識で育成しています。採用した犬種の性質上、そのような心構えでなければなかなか十分な関係づくりもできないという現実があることも要因です。したがって、羆塾のベアドッグの育成は幼犬時から一貫してベアドッグハンドラーによっておこなわれ、最前線のクマ作業を引退するまでパートナーとして働き、その後も家庭犬・教官犬として生涯をハンドラーと共に過ごします。


(上写真・左が2011年1月生まれの凛(RIN・♀)。右が2009年11月生まれの魁(KAI・♂))



 キャリーハントが採用したのはカレリア地方の猟犬カレリアンベアハウンドという犬種で、長野でも踏襲していますが、羆塾では現存の犬にオオカミの血を入れたいわゆる狼犬・ウルフドッグを採用しました。最強の使役犬といわれるジャーマンシェパードにアラスカのグレイウルフの血が入った個体で、運動能力・知能・攻撃力・威嚇力・使える言語数・チームとしての作業適性などの点でジャーマンシェパードを上回りますが、カレリアン同様、きっちり躾・訓練を施せば、ヒグマ対策としてはハンドラーと共に圧倒的な能力を発揮することが実証されてきました。

 狼犬というと、その「オオカミ」という響きだけで危険なイメージを持たれる方が多いと思いますが、まずそれが欧米の放牧文化発祥の意図的につくられた風説・作為として取り払ってください。実際のオオカミは社会性が非常に強くシャイで臆病な野生動物です。現存するすべてのイヌはオオカミですが(※1)、イヌは人類最古の家畜でもあり、現在なお「人類の友」などと呼ばれて世界で飼われています。オオカミが人類最古で最良の友となり得た理由も、その社会性などの特性にあると思われます。
※1:現在、生物学的分類ではCanis lupusを「(タイリク)オオカミ」と呼んでいますが、犬はCanis lupus familiaris(イエイヌ)、つまりオオカミの一種とされています。

 さて、イヌの歴史はオオカミからの能力低下の歴史ともいわれています。オオカミには人知の及ばぬ自然界の合理性があり、それを家畜化して改良を重ねたイヌにはヒト本意な人間界の合理性があります。じつは、その能力低下を補うためにイヌにオオカミの血を入れて改善する方向は羆塾のベアドッグが目新しいものではありません。現在FCIに認定されている2つの狼犬・サーロースウルフドッグとチェコスロバキアンウルフドッグがまさにその発生由来ですし、ロシアで軍用犬として高性能ぶりを発揮し続けている狼犬は成功している例でしょう。いずれもジャーマンシェパードにヨーロッパオオカミの血を入れられた狼犬ですが、その素性から、真価はヒト相手の警察犬・軍用犬としてではなく、むしろヒグマやオオカミ対策として発揮されうると考えられます。


運動能力と知能
 狼犬の運動能力と知能は、例えば最強の使役犬といわれるジャーマンシェパードと比べても「すこぶる高い」と表現できます。オオカミの特徴としてGシェパードなどに比べて頭骨の容積が大きいということがありますが、これは収納されている脳の大きさが大きいということで、使用できる言語数も犬よりはるかに多いとされています。もちろん、これらの高い能力を生かすためには幼犬の頃からヒグマ対策に特化した躾や教育・訓練をおこない十分な運動をさせるという前提はありますが、あらゆる地形・気象・時間帯・状況などで優れた能力を発揮します。 


気質と人間関係
 ベアドッグには、気質的にはいわゆるアルファ気質の個体が望まれます。同胎(その年に産まれた兄弟)の中で最も傍若無人で周りの仔犬を蹴散らかして服従させようとするタイプの個体です。扱いは難しいものの、その個体の持つエネルギーが高いことを意味し、狼犬はオオカミ譲りの社会性が強く、特に困難な作業をする場合、一度リーダーと認めた相手の元でチーム作業を一徹でおこなおうとする性質があるためです。使役犬では非常に重要な要素ですが、そのエネルギーをアルファシンドロームや野放図な攻撃性に持って行かさず、きっちり制御して作業欲に昇華する。これがベアドッグの作り方の基本です。この点、「ポテンシャルのすこぶる高いじゃじゃ馬」とも表現できるかも知れません。
 
 ベアドッグはヒグマに対して一歩も引かない性格を備えねばなりませんが、一方でヒトに対しての親和性が重要です。すれ違う人に吠えかかったり唸ったりではベアドッグとして失格です。ベアドッグは猟犬と異なりヒトの活動域周辺で作業をおこないますから、魁の場合でも幼少時には往復500qの道のりを、単に仔犬をほかの人や犬と遊ばせるためだけに通ったりする時期がありましたし、不意にシッポを握られ引っ張られても大丈夫なように育ててあります。もちろんこれは「何をしても抵抗しない」ということは意味しません。それは人でも犬でも無理なことですが、ベアドッグは子供も含めた不特定多数の人が活動するキャンプ場などで作業もするため、この親和性が重要なことと考えています。

育成の難しさと面白さ
 難しいところは、優秀なベアドッグは単に犬の訓練士には作り得ないところでしょうか。相手となるクマを知らなければ、何をどう教えていいか解らないでしょうし、カレリアンにせよ狼犬にせよ、クマと対峙させるのに適した自我・自立心が強い犬種を一般の訓練士が技術的に扱えない現実もあります。必然的にベアドッグの育成はクマの専門知識や経験を積んだ専門家に絞られますが、今度は犬の知識や訓練方法で不足するという問題に突きあたります。ヒグマの経験を積んだ専門家が犬の心理や育成方法をマスターして、はじめて優れたベアドッグは可能になります。


 ところが、狼犬の場合はもうひとつ重要な問題があります。狼犬に対してはイヌのマニュアルが通用しないことはかなり昔から指摘され、実際にそのような破綻事例も多いわけですが、その解決策として「オオカミ理解する」ことが必要不可欠に思われました。現在、私はオオカミの血が極めて高いラインから、ベアドッグとしてではなくオオカミを理解するための家庭犬として1頭を迎え入れ注意深くやりとりをおこないながら暮らしていますが、その観察や理解は2頭のベアドッグに確実にフィードバックできていると思います。特に高度な作業をおこなわせる使役犬をつくる場合、犬のマニュアルが狼犬に利かない―――これは確かです。が、少し不思議に聞こえるかも知れませんが、オオカミの特性を深く理解することでイヌの制御や関係づくりは非常に容易くなります。ここは嬉しい誤算でした。



ベアドッグの仕事
 現在羆塾の研究員・対策員がヒグマの調査・対策をおこなうときは、原則的にベアドッグ同伴でおこないます。ヒトだけでは不可能な調査・対策を一歩も二歩も踏み込んで、なおかつ安全におこなうことができるからです。 2010年より導入したベアドッグは2頭態勢で、想定できる様々な問題により安全に対応できるようになっていますが、どちらも単独でオス成獣ヒグマを撃退できる能力を持たせてあります。

調査の際の超高感度ヒグマセンサー
 ヒグマの調査には、大きく分けて痕跡調査と追跡調査があります。痕跡調査には、現場で糞や食痕を見る従来の調査のほかに、トレイルカメラを用いたカメラトラップ、バラ腺で体毛を採取するヘアトラップ、石灰をまいて前掌幅を採取するチョークトラップがあります。、それぞれ間接的にヒグマのあれこれがわかり個体識別には役に立ちますが、これらは「トラップ(trap)」と呼ばれる通り「罠猟」の要素を持ちます。一方、羆塾の持ち味である追跡調査は、現場で実際にヒグマを追っていったり、待ち構えたりする方法ですが、これは「クマ撃ち」の要素を持ちます。調査としてはそれぞれ一長一短がありますが、追跡調査にはヒグマに対する威圧などの働きかけの要素がより色濃くあり、また、厳しい追跡でしか得られない情報もあるため、羆塾では重要視しています。


 痕跡調査
 追跡調査
 パトロール・ガード
 追い払い





ベアドッグ
   魁(KAI)3歳♂
   凛(RIN)2歳♀
   North(ノース)1歳♂








ベアドッグについて興味のある方は
旧サイト「ベアドッグ」http://www.us-k.net/wildlife_brownbear/03tryp3beardog.html
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